ビルメン

ビルメンに求められるクオリティ

昨今のビルメンの業務に対して求められるクオリティーは、ひと昔のことを考えるとより高いレベルを求められる様になったと感じています。

ビルメンに限らず、どの仕事においても言えることかもしれませんが、ひと昔前では少しばかり愛想が悪い係員でも、仕事ができていれば多少なりとも認められていたりしたものですが、最近では全てにおいて平均以上を求められる様な印象があり、悪く言えば窮屈な世の中になったと感じてしまう事もあります。

だからと言って、グチっていても仕方ないので、ビルメンにおけるクオリティーの向上に向けて、何が必要かといま一度、考えてみることにしました。

技術的なスキル

電気、空調、衛生関係の技術的な知識とスキルは必須となり、その他に建築と防災などの技術的を併せ持っていれば、いう事なしと言った感じで、それらの知識を裏付けする資格などを取得できていれば、よりベターなのかと思います。

それに加えて、最新のテクノロジーや設備に対する理解を日々深めていく事も大切かと思いますが、それを現場の仕事にどこまで活かせるかと言われれば少し疑問符がつき、そういった場面に遭遇する事は少ないかと思います。

それでも、日々学んでいく姿勢は大切で、色んな知識を吸収していく事が、ビルメンと言えども必要なのかと思います。

問題解決能力

問題が発生した際に迅速に対処し、解決策を見つける能力が求められます。

現場で、突然対応が必要となる状況としては以下の様なものが思い当たります。

  • 照明の球切れ、交換
  • 照明が点かないなどのトラブル
  • コンセントが使えない
  • トイレや手洗い、シンクの水漏れや、詰り
  • シャワーが出ないなど、浴室のトラブル
  • 冷暖房が効かない
  • 備品の電化製品が動かない
  • 鍵が閉まらない、または開かない
  • 扉がガタつく

などなど、当該業務が業務範囲に入っていない場合などもあるかとは思いますが、よくある対応事案としては、上記の様な事案が多いかと思います。

恐らく、連絡を受けてから現場に到着するまでの間に、不具合の状況を予想しながら、その予想に応じたどの様に対応しようかと考えながら、現場に向かう事になるかと思います。

そして現場の状況を確認し、知識と経験を活かして修理等の対応を行う事になるかと思います。

その対応力に関しては、知識と経験が大きく寄与し、ビルメンスキルの見せどころと言ったところかと思いますが、上記の様な軽微な対応は現場で行う事が多いかと思いますが、最近ではトイレ周りの修繕などでも、自動化などで制御ユニットの交換が必要となったりする事も多く、業者対応となる場合も多い様な印象です。

また、日々の日常点検を現場で行っている場合は、それらの予防保全点検を通じて、不具合を未然防止にも寄与するかと思います。

計画と組織力

メンテナンススケジュールの作成や施設の改善計画を立て、実行できる計画力が必要になります。

修繕の予算を管理などは、施設管理の範囲になるかと思いますが、現場によっては責任者がその業務を行ない、その場合は優先度を判断して、それに応じて適切に配分するスキルなども重要になってくるかと思います。

実際の業務としては、例年にならって業務を行っている場合が多く、毎年のメンテナンス状況で不具合が出てくれば、その状況に合わせて定期点検や臨時作業を追加していくと言った、流れになっている事が多いかもしれません。

コミュニケーションスキル

責任者であれば、現場係員を適切に指示を出し、指導していく事は当然のことながら、現場係員の立場であっても、業務を行うにあたり、テナント、他のスタッフ、関連業者などとの円滑なコミュニケーションを取るスキルも備えていることが必要です。

現場内でも、問題や進捗状況を適切に報告し、指示を理解し、説明できるスキルが求められます。

作業中の電気作業で、誤って短絡させたのを、そのまま配線を接続し直し補修だけを行い、報告しなくてもバレないだろう。などと言った対応は、決して許されるものではありませんw

正しく補修されているかを確認の上、今後の作業手順の見直しなどを、しっかり現場で周知していく事が必要な事案となるかと思います。

安全意識

先程の、ミスをした後の報告をしない事例にも繋がる部分がありますが、安全な作業を行う事はもちろん、安全作業を出来る環境を現場や会社として維持する事が必要であり、法令や規制に適合することが求められます。

実際、事故やケガなどが一度発生してしまうと、業務が滞り、その処理に余剰な対応と報告などの事務作業に時間を取られることになってしまい、それだからという訳ではありませんが、係員自身の為にも、安全には十分配慮しながらの作業が必須となります。

また最近、特に重要視される様になってきている、災害や緊急事態に備えるための計画を策定し、実行する事も必要になってきます。

主体性と責任感

ビルメンの業務と言えど、主体性と責任感を持って仕事に取り組むことが重要になります。

「イニシアチブを取る」なんて言い方をするそうですが、ビルメンっぽくないですね(笑)

問題が発生した際に自ら解決策を見つけ、行動に移せる能力が必要で、当然、それを実行する為には、それらの知識が必要で、日頃から主体的な業務に取り組む姿勢が、その積み重ねに影響する部分であるとも言えます。

まぁ、実際の現場では、なるべく業者対応にしとけばいいんじゃない?と言った対応が目立つことが多く、また契約上、必要以上の業務を行う必要がなかったりする場合もあるのも実際のところかもしれません。

契約外の業務で、余計に修繕をしようとして、設備にダメージを与える事態となった場合には、経年劣化が進んでいた場合であっても、補償問題になったりするリスクを考えると、淡々と業務範囲内の業務を行う事が正しかったりする場合もあり、主体性とのバランスも難しいところではあったりします。

チームワーク

ビルメンチーム内での協力と連携が不可欠です。

癖のある人材が多い印象がある、ビルメン界隈では意外と難しいと感じる部分ではあります。

まぁ仕事だからと割り切れる人はまだ優秀な方で、職人気質で業務について質問しても教えてくれなかったり、見て覚えろなどと言った感じで、十分な指導もして貰えないと言った話も昔はよく聞きました。

最近は、未経験者も採用していかなければ人材確保も難しくなっている状況で、ビルメンの素人化が進んでいる印象は、否めないところですが、その分、そこまで癖のある人が配属されると言った事は少ない様に感じています。

また業務に係わる、他の部門や関連業者などとも協力して、施設の円滑な運営を支えることが求められます。

そんな優秀な人材は・・・

これらのクオリティを持つ人材であれば、建物や施設の状態を最適に維持し、テナントや利用者に快適で安全な環境を提供できるビルメンと言えるでしょう。

それらを全て満たした、優秀な人材がいるならば、ビルメンをさせておくのはもったいないと思ってしまうのが現実ですw

そんなビルメンを目標として目指してはいるが、実はコミュ障だったりするのが、実際現場にいるビルメンっぽくて可愛げがあると思うのは、私だけでしょうかw

とは言え、そんな人材が、ビルメンとして頑張ってくれていれば、現場としても働きやすい環境が整い、ビルメン業界がよりよくなっていく未来も希望が見えるのではないかと、妄想をしてみるのも悪くないのかもしれません。

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